沈黙の傭兵

ごんぶとり

http://www.chinmoku.jp/
 
ティーブン・セガール主演最新作。
 
沈黙の標的』で完全に見限ったつもりだったけど、今回はちょっと面白そうだなあと思って観たら、やっぱりつまらなかった(^_^;)。ここ5年のセガール主演作は、脚本がとてつもなくダメ。年を追うごとに質が低下していくってのは何なんだろね。予算ないのか。監督もどんどん知らない人になってくし。
ていうかセガールくらいになると、もはや誰も止める人いないんだろうな。本人が気づくまで。
 
ストーリーは傭兵のセガールが…て、どうでもいいか。
最近の沈黙シリーズは役柄がコックでも考古学者でも傭兵でも、基本パターンはどれも一緒。すっかりデブったセガールが、妙に落ち着き払って敵を殺しまくる。もっとも、増え続ける体重と年齢でさすがに素手の格闘シーンは辛くなったと見えて、本作では大半が銃撃戦。まあこの人は元々ガン・アクションもこなすから、それはいいんだけど。
 
でもアレだな。ここまでくると、一種の安定感も出てくるから不思議だな。緩やかだけど決してブレない下降線を描くクオリティ。もはや全く根拠が見えないにも関わらず、常に変わらぬ堂々たる(セガールの)態度。なんかもう、これはそういうジャンルなんだよ、きっと。一度そう思うと、それなりに楽しめちゃうのも不思議だけど。
 
てなわけで、レンタルの半額期間に借りて、最初から暇つぶしと思って観たらそれなりに楽しめるかも。銃弾と爆薬の数はハンパないから、ストレス解消にもなりそうだし。あと勿論、ただセガールさえ出てればいいの!ていう人にもお薦め(俺自身、ブルース・リーさえ映ってれば内容はどうでも良いタチなので、そういう気持ちは解るのだ)。
 
ちなみに原題は Mercenary for justice 。傭兵だから仕方ないとはいえバンバン他人を撃ち殺し、民間人や警官も殺しまくってどこが正義なんだか。ていうか子供を助けに行くのはいいけど、子供の目の前で人の喉をかき切るなっつーの。一生トラウマになるわ。あと、女にくだらないちょっかい出して「俺は悪い男だ(ニヤリ)」て言うのもやめれ。見ている方が恥ずかしい。ほんと、誰かこのおっさんを沈黙させてくれ。
 
11月25日公開。
沈黙の標的 [DVD]