キャビン・フィーバー

http://www.cabinfevermovie.com/index_flash.html
 
4月に公開済みだったが、鑑賞の機会を逸して(喪中にホラーを楽しむのも気が引けて)ビデオ待ち状態だった。
ところが先日ArtPortのK村さんに「まだ観てない」と打ち明けたら、サンプル・ビデオを送ってくれた。いい人だな。
 
というわけで早速観てみたのだが、うーん面白い。やっぱ小屋で観ておけば良かったか。
ライオンズ・ゲート&アートポートの組み合わせは最凶
低予算らしい安っぽさが遺憾なく発揮されているし、笑えるほど過激なスプラッタ描写も盛りだくさん。アメリカン・ホラーはこうでなくちゃ。ホラーは基本的にエンターテインメントなのだ。

キャビン・フィーバー [DVD]

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とはいえ、本作がまったく怖くないかというとそうでもない。
テーマになっている通称「人喰いバクテリア」は実在するのだ。アメリカでは年間1500人ほどがこのバクテリアに人体を食い尽くされて死んでいるとか。日本でも過去に54人が感染し24人が死んでいる。ほとんどの人の体内に住んでいるA群溶血性連鎖球菌が、ある日突然「人喰いバクテリア」に変身して宿主を食い殺す。なんとも(現実問題として)恐ろしい話なのである。
 
映画は典型的なヒルビリー・ホラーのスタイルだが、実はジェイソンやレザーフェイスの様な殺人鬼(モンスター)が出てくるわけではない。アメリカン・ホラーの古典要素(馬鹿な若者たち、サービス用のセックス描写、森でのキャンプ、湖、気味の悪いレッドネック等)を効果的に配置しつつ、伝染病の恐怖だけでドラマを引っ張ってみせる。さりげなく面白いことやってるのね。
 
後味の悪いエンディングながら、最後のオチはかなりイケてる。
つい先日、子供と山奥のキャビンに宿泊し、流れる清流を口にしていた身としては笑えないオチだったけど(笑)。(←笑ってるけど)
http://www.artport.co.jp/
http://www.lionsgatefilms.com/index_flash.php