ダイヤモンド イン パラダイス

http://www.diamondparadise.jp/
 
ピアーズ・ブロスナン主演の泥棒大作戦
 
ハイテクを駆使するカリスマ泥棒マックス(ブロスナン)と、恋人兼相棒のローラ(サルマ・ハエック)。ナポレオンが所持していたという三つのダイヤモンドの内、二つを鮮やかな手口で盗み出した二人は、それを最後に引退し、バハマパラダイス・アイランドで豪勢な毎日を過ごしていた。

愛するマックスと二人だけで余生を過ごしたいローラはその生活に大満足。一方、スリルのない毎日に退屈してきたマックス。
そんな折、FBI捜査官スタン(ウディ・ハレルソン)が突然二人の前に姿をあらわす。パラダイス・アイランドに一時停泊している豪華客船に、三つ目のナポレオン・ダイヤモンドが展示されることになったのだ。これまでコケにされてきたスタンがマックスを挑発する。
引退したもののスリルに惹かれる大泥棒、安定した余生を送りたい恋人、逮捕に燃えるFBI捜査官、組織的にダイヤを狙う島のギャングも現れて…てな感じ。
 
セクシー俳優(なのか)のピアーズ・ブロスナン、お色気たっぷりのサルマ・ハエックパラダイス・アイランドというロケーション、豪華客船とダイヤモンド。どこを切っても目の肥やしになりそうな舞台の中で、肩の凝らないドラマが進展して、最後はちょっとしたどんでん返しでパチパチ。ハリウッド製娯楽映画の王道みたいな作品。
 
しかしピアーズ・ブロスナンは「探偵レミントン・スティール」の頃から変わってないなあ。Mr.爽やか一筋というか、アクが無いというか。そこがまた好きな人には良いんだろうけど。
本作の面白さは、宣伝文句の「騙しのテクニック」にあるのではなくて、そんな爽やかおじさんブロスナンと、アクの強いウディ・ハレルソンとのコントラストにあるのだと思う。
互いを敵と思いながらも、それぞれの計画のために近づき絡み合う二人の関係描写が、一種のバディ・ムービー(相棒映画)となっていく。マックスの本来のバディ(相棒)はローラだが、そっちは恋愛ドラマ用。物語を引っ張り加速させていくのは、「敵」である泥棒と刑事のコンビ。この極端さがドラマを動かすのだ。さすがブレット・ラトナー監督、ハリウッドの黄金パターンを踏襲しつつ、いろいろ考えてるのね。
 
まあ、娯楽映画なんで娯楽以上のものが残るわけではないが、充分楽しめる作品。007シリーズが好きな人は特に楽しいだろう。
 
追記:DVD化されますた