えーと

　
家族に不幸があってしばらく試写にも行けなかったが、やっと再開できるようになってきた。
休んでいる間も試写会とは別な手段で最新映画は追えたのだが、やはり映画は大画面で観ないと迫力がない（マスコミ試写の場合、会場のスクリーンもさほど大きいとは言えないのだがそれでも自宅のモニターとは比較にならない）。やっぱ映画は大画面＆大音量だね。宝くじ当たったら映画専用の部屋を作ろう。
　

ワンナイト・イン・モンコック

　
というわけで（？）、再開一本目に選んだのは、香港映画「ワンナイト・イン・モンコック」（原題「旺角黒夜」）。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=322458
　
クリスマス直前。二大犯罪組織の抗争が激化している街、旺角（モンコック）。
純粋な心を持ちながらも、貧しさ故に大陸から渡ってきた殺し屋と、同じような境遇で娼婦となった女が偶然出逢う。一方、地元警察を率いる中年警部は、二大組織のボスと殺し屋を逮捕して抗争を終結させようと、懸命の大捜査網を敷く、てな話。ストーリーそのものは特に目新しくもないか。
　
とはいえ、本作は第２４回香港電影金像奨で最優秀監督賞と脚本賞を受賞。第１０屆金紫荊奨、第１１回香港電影評論学会大奨でも監督賞を受賞している。（それぞれの賞が何と読むのかは知らん）
日本でもヒットした「２０４６」や「カンフーハッスル」を押さえての三冠制覇ということで、鑑賞前の期待度はかなり高かかった。
　
・・・のだが、観終わってみると、微妙〜に難しい感じ。
役者はすごく巧いし、抑えた演出や色調も俺好み。満足度は決して低くない。エンターテインメントとしてどうかと問われれば、素直に「けっこう面白い」程度は言えるし。ダニエル・ウーやセシリア・チャン、アレックス・フォンといったアジアン・スターが目当ての人には大いにお勧めも出来る。
　
ただ、貧しさゆえに大陸から香港へ出稼ぎに来る犯罪者たちの悲哀、というのが物語の大きな柱になっていて、それを深く理解できる国内事情が本国での高い評価に繋がっているのだろうと考えると、単純に映画に対する感情移入だけで本作を評価するのはどうなのよ、と。少なくとも俺みたいな奴が、生半可なこと語っちゃいかんだろ、てな気にさせられる映画なのだ。
　
香港（エンターテインメント系）映画も、だんだんテーマが深くなってきたな。
倫理的に問題ありそな映像をなーんも考えずに使い倒していた頃の、脳天気な香港映画は今いずこ。
個人的には、あの頃の香港映画のほうが好きだったんだけどなあ。
　
追記：DVD化されますた

ワンナイト イン モンコック [DVD]

　

大変な結婚

　
脳天気な映画といえばこちら。韓国で大ヒットしたラブコメ。
http://www.taihen-wedding.com/
　
しかし最近やたらと韓国映画が多いな。韓流ブームに乗って日本の配給会社が大量に買い付けているらしいが、おかげで配給権が高騰し、かつての２０倍近い値段になってるとか。日本で公開されればそれだけで元が取れるのね。バブリーな話だ。
　
ソウル大出身のインテリ男が、目が覚めたら同じベッドに裸の女が寝ていてびっくり。女のほうも前夜の記憶が無く、こりゃ（記憶は無いものの）ヤッちゃったかな、と慌てる男と泣き出す女。しかも女が有名なヤクザ一家の末娘だったから更に大変。金と力は手に入れたが、家族にインテリがいないと嘆いていた親分（と兄三人）に気に入られ、二人の意志とは無関係に結婚話へと発展していく、てな話。
　
ハチャメチャな展開と、三宅裕司に似た長男役が面白くて、終盤まではかなり楽しめた。
なのに、あのラストは何だろうねえ〜。 なんなんだよ、あれは。
いかにも楽しそうに描いてるけど、あれじゃ、お隣の国がやってるようなことじゃんかさ。いいのかよ、あれで。
勿体ないなあ。あのオチは蛇足だったよ。
　
追記：DVD化されますた

大変な結婚 [DVD]