ディセント

パジャマパーティー

http://www.descent.jp/
 
フランスの「ハイテンション」と、スペインの「機械じかけの小児病棟」がもうすぐ公開。「HOSTEL」は10月頃だし、うまくすれば「Devil's Rejects」(マーダー・ライド・ショーの続編)も年内公開。いやあ今年はホラーの当たり年だなあ(製作年度じゃなくて、日本公開のタイミングが重なったという意味でね)。
 
で、更にもう一本。昨年イギリスで大ヒットしたホラーが、この「ディセント」。
 
毎年、数人の女友達と冒険旅行に出かけるサラ(シャウナ・マクドナルド)。昨年はジュノ(ナタリー・メンドーサ)たちと数人で激流下りを楽しんだ。だが、その帰り道、サラはある事故に巻き込まれ、深い悲しみを味わうことになる(事故の詳細は前半のショックシーンに繋がるので書かずにおく)。
 
それから一年。サラはなんとか立ち直ろうと努力していた。友人たちの誘いを受け、女だけのケイビング(洞窟探検)に参加したのも、もう一度前向きな人生を取り戻そうと決意したからだ。
集まったメンバーは、サラとジュノの他に、親友ベス(アレックス・リード)、冒険旅行の常連レベッカ(サスキア・マルダー)とサム(マイアンナ・バリング)の姉妹、そしてジュノの友人ホリー(ノーラ・ジェーン・ヌーン)の計6人。アメリカはアパラチア山脈で合流したサラたちは、久しぶりの再会を祝して楽しい夜を過ごす。
 
そして翌日。ジュノの案内で、森林地帯の奥にある巨大な洞窟へと向かう女たち。深い洞窟に降り立った後も陽気な彼女たちは、はしゃぐホリーを先頭にどんどん洞窟の奥へと踏み込んでいく。
だが、サラが細い通路を通り抜けた瞬間、突然の落盤で出口が閉ざされてしまう。
やむなく別の出口を探してさまよい歩く一行。行く手にあるのは迷路のような洞窟。ライトに照らされている場所以外は、漆黒の闇だ。肉体的にも精神的にも追いつめられた彼女たちは、ついにパニック状態に陥り、些細な言い争いから仲間割れをしてしまう。
 
もう、この時点で怖いしょ? 地下3000メートルの真っ暗な洞窟の中で、出口無いんだよ。ライトが消えたら鼻をつままれても相手が分からない暗闇。地下洞窟なのに崖とかあるし。閉所恐怖症の人(俺とか)にとっては、これだけでも充分怖い状況。つーかそんな時に仲間割れしたくないし。
 
しかも!!
 
あー。この先は、いろいろ制約があって書けないんだよなあ。今回、ネタバレは結構厳しく止められてるのよ。
んーと、まあ、その、アレよ。事故の悲しみから癒えきっていないサラがね、なんかこう、やたらと一人であちこち行っちゃうのよ。好奇心旺盛だかなんだか知らんけど、ことさら暗い場所とか覗き込むの。よせばいいのに。
そんでもって、案の定なんか見つけちゃうのよ。暗闇の中に!
そんなもん半分観光地みたいな洞窟で見つけるわけ無いじゃん…て思ったら、実はその場所ってのが…いや、これも言えないんだけどさ。
 
とにかく、それからの彼女たちには、違う意味での恐怖が襲いかかるわけ。イギリス繋がりで言うと、リチャード・レイモンの「野獣館」シリーズのアレみたいなのがアレするの。限りなくホラーマニア向けのヒントだけど。
て、俺が律儀にネタバレしないように書いても、ネット探せば既にどっかでネタバレしてるんだろうけどね。
 
まあ、本作の巧さは、何より「洞窟」という舞台設定だろう。これまで、洞窟内だけで話が進むホラーって(ありそうで)無かったからね。オフビートなエンディングを含め、ほんとにリチャード・レイモンみたいな粗い素材で、これだけ高い質感を表現出来たのはやはり洞窟あってこそ。それ考えついただけでも、ニール・マーシャル監督偉いわ。
 
てなわけで、ホラー好きは勿論だけど、女性6人で行くと当日一人1000円で観られる(シネセゾン渋谷のみ)そうなので、女性はお友達誘ってどうぞ(笑)。
とりあえず公式サイトのトレーラーが良くできてるんで、それだけでも見てみて下さい。
 
ただ、最後に全編通しての感想を言えば(以下ネタバレに近い感想なので、鑑賞前は読まないこと)
 

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