40歳の童貞男
http://www.the40yearoldvirgin.com/
昨年アメリカで大ヒットしたと聞いた時から気になっていた映画。観た人はみんな絶賛してたし、この一年ずーっと観たくて仕方なかったのよ。
主人公のアンディ(スティーヴ・カレル)は40歳になる独身男。フィギアとコミックが大好きな所謂「オタク」だが、仕事は真面目だし人付き合いは悪くないし性格は穏やか。ややダサい服装と毛深さを気にしなければ別に「キモオタ」というわけでもないし。
もちろん彼女はいないし、親友と呼べるような存在もいない。勤務先の家電量販店には自転車通勤。ていうか運転免許がないので自転車以外に移動手段がないのだ。
もっとも、彼自身は自分の日常に充足していて何の不満もない。今日も帰ったらテレビでサバイバー見るもんね〜♪てな毎日。害のない変人で、本人も幸せ。あまり構わず、ほっといてあげたい人。
ところがある日、彼は珍しく仕事仲間からポーカーに誘われてしまう。男同士のテーブルゲームなんで、当然会話はシモネタばかり。順番に「生涯最も下品な体験」を話すことになって、ついにアンディの番。「昔付き合った女はエロかった」と出だしは好調だったが、おっぱいの触り心地を「まるで砂が詰まった袋みたいだった」と言ってしまって場が凍りつく。
「砂袋て…お前、おっぱい触ったことないのか?」
「いや、その…」
「もしかして、お前童貞かよ?」
「いや初体験は10歳の頃で…」
「そうか童貞だったのか!」
てな感じで童貞発覚。激しく凹むアンディ。「こいつの初体験は俺が世話してやる!」と盛り上がる同僚たち。
かくして、同僚のデビッド(ポール・ラッド)、ジェイ(ロマニー・マルコ)、キャル(セス・ローゲン)3人組による、アンディのロスト・ヴァージン作戦が始まるのだった。
てな感じ。
以下、悪友にそそのかされたアンディの悪戦苦闘が笑えるのだが、それは見てのお楽しみ。
最後は勿論ハッピーエンド(ハリウッドだもん)だけど、そのエンディングさえも笑えるノンストップ・コメディー(いきなり「ヘアー」になるとは思わなかったので、ここが一番笑えた)。
期待して観に行った映画ってのは概してその期待に応えられないものだが、本作はかなり笑えたわ。大爆笑の連続ってわけじゃなかったけどね。でも期待が大きすぎたというのもあるし、英語力や最近ハリウッド製コメディで笑えなくなってきた自分を考えると、これだけ笑えれば充分満足。アドリブも多く、きっちり計算され尽くした感じがしないのがいいやね。
まあ映画としてはそんな感じで楽しく観られたんだけど、現実の童貞さんが観たらどう思うのかね。俺の知り合いにも、それらしい(少なくとも素人童貞だろうって感じの)人いるし。つかオタクと呼ばれる人の中には結構いるんじゃないかな。アメリカじゃ最近、童貞がモテるって話もあるらしいけど日本じゃ無理だろうしねえ。
あと、ゲイ差別に近いジョークがバンバン出て来てた。それほど悪意のあるジョークじゃないから俺は笑ってたけど、目の前に著名な「オカマの映画評論家」が座ってたのでそれが妙に気になった(笑)。
追記:DVD化されますた
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